自律神経失調症・身体表現性障害(身体症状症)の症状について
心の不調が交感神経・副交感神経のバランスを乱した結果、身体の症状として出現する疾患です。
- 動機・発汗がする
- めまいがする
- 病院で検査しても異常がみつからない
心の不調が交感神経・副交感神経のバランスを乱した結果、身体の症状として出現する疾患です。その背景には身体に対する過度なとらわれがあり、それにより日常生活が制限されてしまいます。
原因を探すために様々な医療機関で検査を繰り返す方もいらっしゃいます。従来は心気症とも言われており、「心身の些細な不調に著しくとらわれ、これに必要以上にこだわって、重篤な疾患の徴候ではないかと恐れ、しかもその心配を他者に訴え続ける状態」と定義されていました。
現在は身体表現性障害(身体症状症)として呼称されています。身体の症状が出現すると過度な不安が生じ、より身体の症状にこだわってしまうという悪循環が生じます。
一般の病院にかかっている方の40%もの人がこの症状に苦しんでいるとされており、とても多くの人に見られる疾患です。
治療について
まずは、交感神経・副交感神経のバランスを整え、体の症状を軽減します。
そして、ご自身の環境改善や精神療法により、徐々にその悪循環を取り除いていきます。症状にとらわれすぎている方は、生活環境の見直しを一緒に考えていきます。
【参考文献】
吉松和哉(1999. Ⅱ心気症(心気障害) 吉松和哉・上島国利(編). 身体表現性障害・心気症 臨床精神医学講座6巻 pp. 113-132
Haller H, Cramer H, Lauche R, Dobos G. Somatoform disorders and medically unexplained symptoms in primary care. Dtsch Arztebl Int. 2015;112(16):279-287. doi:10.3238/arztebl.2015.0279
Inamura K, Shinagawa S, Nagata T, Tagai K, Nukariya K, Nakayama K. Executive Dysfunction Correlated With 2-Year Treatment Response in Patients With Late-Life Undifferentiated Somatoform Disorders. Psychosomatics. 2016;57(4):378-389. doi:10.1016/j.psym.2016.02.006