うつ病の症状について
うつ病は自分自身では気付かないことも多い疾患です。
- 疲労がとれない
- 決断が遅くなった
- 興味がなくなった
うつ病は自分自身では気付かないことも多い疾患です。悲しみ、絶望感、不安などの感情面の症状や睡眠障害、食欲の減少、性機能障害など身体的苦痛も伴うことがあります。生涯有病率(一生に一度罹患する確率)は15-18%と非常に高いことが知られています。
環境の変化や、過労、人間関係のストレス、産後や育児の負担、介護疲れなどが原因になることもあります。うつ病は、日常生活に大きな影響を与えるため、早期の治療が必要ですが、多くの人は進行が緩やかなため、自身では気付かないことも多いです。
治療について
まずは、抗うつ薬を中心とした薬物療法と休養が第一となります。薬物の選択はさまざまですが、症状に合わせたものを使用します。適宜、抗不安薬などの併用も必要なこともあります。
そして、徐々に回復してきたら、薬物療法のみに頼らず、認知行動療法や森田療法などの精神療法を併用します。再発予防も重要です。うつ病の再発率は比較的高いとも言われており、長い視点での経過観察も重要です。一人で抱え込む方も多いのですが、このような症状で苦しんでいる方は早めにご相談ください。
また、高齢者のうつ病の方は若年から壮年期の方とは症状も治療も異なってくるため、高齢者のメンタルヘルスについてをご覧ください。
【参考文献】
Bromet, E., Andrade, L. H., Hwang, I., Sampson, N. A., Alonso, J., De Girolamo, G., ... & Kessler, R. C. (2011). Cross-national epidemiology of DSM-IV major depressive episode. BMC medicine, 9(1), 1-16.
Depression in adults: treatment and management. London: National Institute for Health and Care Excellence (NICE); June 29, 2022.
Malhi GS, Mann JJ. Depression. Lancet. 2018;392(10161):2299-2312. doi:10.1016/S0140-6736(18)31948-2