診療案内

パニック障害(パニック症)の症状と治療

パニック障害(パニック症)の症状について

パニック障害(パニック症)は急な不安・恐怖に襲われ、自律神経のさまざまな症状が出現する症候群です。

  1. 急な動機・心拍数の増加
  2. めまいや窒息感
  3. コントロールを失ってしまうのではないかとうい恐怖

症状は動悸・心拍数の増加、発汗、息切れ感・窒息感、めまいなど人それぞれです。これらの症状は数分以内におさまるとされていますが、繰り返すことにより、また起きるのではないかという予期不安が生じ、日常生活の多くの状況下で緊張・不安が続きます。

また、パニック発作を経験した方では、「自分がコントロール困難になる」、「このまま死んでしまうのではないか」と感じることもあります。

広場恐怖との関係が多いことが知られており、その合併がある場合は同時に加療していきます。

パニック障害(パニック症)の有病率は4.7%と非常に高いことが知られていますが、多くの人は、かかりつけ医に相談するのみで、適切なメンタルヘルスの加療に結びつかないことが多いことも知られています。

治療について

パニック症は有病率も多く、一般的な疾患であることを受け入れていただきます。適正な薬物療法により、パニックの出現を抑えることができます。

しかしながら、一方で、また起きるのではないかという予期不安が残存することも多いため、その不安に対し認知行動療法や森田療法といった精神療法を行い、徐々に環境に順応できるように主治医とともに慣らしていきます。

【参考文献】

Manjunatha N, Ram D. Panic disorder in general medical practice- A narrative review. J Family Med Prim Care. 2022;11(3):861-869. doi:10.4103/jfmpc.jfmpc_888_21

Roy-Byrne PP, Craske MG, Stein MB. Panic disorder. Lancet. 2006;368(9540):1023-1032. doi:10.1016/S0140-6736(06)69418-X